オニオン侍の玉ねぎ亭

TRPGと声劇が大好きなオニオン侍のブログです!

タグ:短編

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題名: 安永さんと高尾くん

#28

作者:オニオン侍

人数:2人(2:0)


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【本作における著作権管理・利用について】


本作は著作権フリーであり、サークル活動、


無料放送、商業目的問わず自由にご利用下さい。


また、いかなる目的での利用においても報告は不要であり、


必要に応じて改稿・編集をして頂いても構いません。


(ご報告はいただけるとめちゃくちゃ喜びます!)


(ご報告はいただけるとめちゃくちゃ喜びます!)


(配信などございましたらぜひお教えください!)


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時間:15分

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▼配役


●男性

名前:安永

年齢:40〜

概要:甘党



名前:高尾

年齢:25〜30

概要:元気


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安永(♂):

高尾(♂):

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本文




安永「確かにさ、言ったよ?どら焼きとほうじ茶が好きって」


高尾「はい!毎日でも食べたいくらいだと!」


安永「言った、言ったね、うん。それでさ『こんなおじさんが甘いものを買いに行くのは、ちょっと恥ずかしいから困っててさー』とも言ったね」


高尾「はい!ですから『それでしたら代わりに俺が買ってきます』と申し出ました!」


安永「うんうん。俺もさ、1回くらいはお願いしちゃってもいいかなー?とか思ってさ、まあ、『それは嬉しいな』って言ってたよね」


高尾「はい!頼りにされてとても嬉しく思いました!」


安永「それからさ、猫屋とか、鶴屋とか、吉田屋とか、いろんなところから買ってきてくれたよね、ありがとうね」


高尾「とんでもない!お世話になっている安永さんのお役に立てていれば本望ですから!」


安永「いやあ、高尾くんは本当にいい子だなあ」


高尾「お褒めいただき光栄です!」


安永「うーん、伝えるのがどんどん心苦しくなってきたな。いやでも今日こそは言わせてもらうよ。……コホン。あのね、365日連続どら焼きは、やりすぎだと思うんだ」


高尾「……と言いますと?」


安永「あ、あれ〜!?まさかのピンと来ない感じかい!?え、えーとね、毎日食べたいくらい好きというのはあくまで表現であってね、本当に365日どら焼きとほうじ茶を買ってきてくれって意味ではないんだ」


高尾「なるほど……」


安永「俺もさ、もっと早く伝えてあげればよかったんだけど……」


高尾「時には緑茶も選択肢に加えてよかった、と」


安永「まだ伝わってなかったねえ!違う違う、いやまあ緑茶も好きだけど」


高尾「任せてください!緑茶はやはり玉露がいいでしょうか」


安永「いやいや、そんなお高級なの選ばなくていいからってそうじゃないんだ」


高尾「はっ、失礼しました。そういう事ではないですよね」


安永「よ、よかった。やっとピンと来てくれたんだね」


高尾「すいません、気が利かなくて。たまにはたい焼きだって召し上がりたいですよね!」


安永「違うんだよなあ、でもたい焼きも美味しいよね」


高尾「やっぱりふたばさんの天然たい焼きがいいでしょうか。1匹ずつ焼いて皮がパリパリで美味しいんですよね」


安永「わぁ、それはいいなあ。話を聞いていたら食べたくなったねって違う違う。あのね、俺のために365日も甘味を求めて彷徨わなくていいんだよって事を伝えたかったんだ」


高尾「安永さん……」


安永「ついね、君が嬉しそうに買ってきてくれるから伝えるのが遅くなってしまったんだ。すまないね」


高尾「いえ、俺の方こそご迷惑になってるだなんて思いもしなくて」


安永「迷惑だなんて思ってないよ!?高尾くんが大変だろうなぁと思ってね」


高尾「お心遣いありがとうございます!俺はいつも安永さんに食べてもらうのが嬉しくて……だから、大変なんて思った事なくて」


安永「そ、そうだったんだね」


高尾「……でも、もうやめた方がいいって事ですよね?」


安永「えっあっ、そ、そうだね」


高尾「……わかりました……」


安永「ま、待って待って。そんなに……そんなに、楽しんでくれているのかい」


高尾「はい、とても」


安永「負担には、なっていないんだね?」


高尾「全く、なってないです。お金だって、本当はいいのにいつも『みんなの分も頼むね』と多く出してくださって」


安永「うーーん」


高尾「また、買ってきてもいいですか?」


安永「うーーーーん」


高尾「お願いします、安永さん」


安永「……わ、わかったわかった。買ってきてもらう俺が、逆にお願いされるって変な話じゃないか、まったく」


高尾「それじゃあ」


安永「これからも頼むよ。いろんな所のどら焼きとほうじ茶を」


高尾「……はい!ありがとうございます!」


安永「俺の方こそありがとうだからね!?」


高尾「さっそく買ってきます!」


安永「ははは、気をつけていってらっしゃい!」


〜完〜



▼あとがき

SNSで次回作のアイデアやタイトルを募集させていただきました!その中からご提案いただいたものを順々に作品化していきます!

第二弾は壱さんよりいただいた『どら焼きもほうじ茶』をテーマとして使わせていただきました!素敵なご提案ありがとうございます!




5

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題名: ちょっと待ってくれ、ウミネコよ

#27


作者:オニオン侍

人数:3人(1:1:1)


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【本作における著作権管理・利用について】


本作は著作権フリーであり、サークル活動、


無料放送、商業目的問わず自由にご利用下さい。


また、いかなる目的での利用においても報告は不要であり、


必要に応じて改稿・編集をして頂いても構いません。


(ご報告はいただけるとめちゃくちゃ喜びます!)


(ご報告はいただけるとめちゃくちゃ喜びます!)


(配信などございましたらぜひお教えください!)


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時間:10分

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▼配役


●男性

名前:男

年齢:20〜

概要:諦めがち



●女性

名前:女

年齢:20〜

概要:幼馴染



●不問

名前:ナレ

年齢:自由

概要: ウミネコって何回も言う

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男(♂):

女(♀):

ナレ(不問):
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本文




ナレ「ザザーン、ザザーンと飛沫をあげて、寄せては返す秋の海。ウミネコが群れをなして空を切る」


男「……それ、本当の話か?」


女「嘘をついても仕方がないじゃない」


男「……そう、だな」


女「なーにしょげてんのよ!まだ1ヶ月もあるんだから」


男「そう、だな……」


女「やーね、しけた面した男は。それじゃあね、また明日」


男「あ、おい……行っちまった……。なんだよ、島を出るって……俺は何も聞いていなかったぞ」


ナレ「ザァと潮風が頬を掠める。男のちっぽけなぼやきなぞ、瞬く間に連れ去られていく」


男「ずっと、一緒にいられるもんだと……俺は……」


ナレ「ザザーン、ザザーンと秋の海はただひたすらに飛沫をあげる。ウミネコらの鳴き声と、男の情けない泣き声を掻き消しながら」



ナレ 「季節は巡り、冬の海。激しい飛沫と潮風が女の髪を靡かせる」


女「それじゃあね」


男「おう……」


女「何か言う事ないの?」


男「……元気でな」


女「……っ!!……ああ、そう。そうね、あんたは今も、昔も、これから先も!ずーっとそうなんだわ!」


男「何を怒って」


女「いいの、私も悪いんだもの。自分から伝えなかった、待ちたかった、それは私が選んだ事なんだもの」


男「……あ……」


女「あんたが一言……一言だけでも……」


男「あ、お、おれ」


女「島を出る事は、とうの昔に決まってた。それでもあんたと……でも……もう、これでお別れ」


男「……そう、か」


女「!!……何も抗わない、納得がいかなくても流される……あんたのそういうところが、大っ嫌い!」


男「な、おまえ、そんなこと」


女「それじゃあね、さようなら」


男「あ、おい……!」


ナレ「手を伸ばす。空を切る。足は動かない。小さな背中が、黒い点になるまで見据え続ける。ただそこで、眺め続ける」


男「……行っちまった」


ナレ「伸ばした手は力無くだらりと落ち、こぶしを握る力さえ出なかった」


男「……諦めるのは、得意だろ……」


ナレ「己に言い聞かせるように何度も、何度も呟いた。鉄柵に佇むウミネコがミャーと1つ鳴き、バサバサと大きくはためく」


男「はあ……さようなら、か」


ナレ「ミャーともう1つ鳴き、飛び立ってゆく。軽やかに、風を切りながら」


男「……置いてかないでくれ、って……みっともなく縋る事すらできないなんてな」


ナレ「冬の海。男のすすり泣きが白波に飲み込まれてゆく。ウミネコはすっかり遠くに羽ばたいていった」



〜完〜



▼あとがき

SNSで次回作のアイデアやタイトルを募集させていただきました!その中からご提案いただいたものを順々に作品化していきます!

今回は音田薫さんよりいただいたタイトルを使わせていただきました!素敵なご提案ありがとうございます!



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