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題名: 陰の者、異世界へ行く。②

#30

作者:オニオン侍

人数:4人(2:2)


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【本作における著作権管理・利用について】

本作は著作権フリーであり、サークル活動、

無料放送、商業目的問わず自由にご利用下さい。

また、いかなる目的での利用においても報告は不要であり、

必要に応じて改稿・編集をして頂いても構いません。

(ご報告はいただけるとめちゃくちゃ喜びます!)

(配信などございましたらぜひお教えください!)

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時間:20分

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▼配役


●男性

名前:土倉 夜杜(つちくら ないと)

年齢:20〜29

概要:囚われがち




名前:オル・ヤヲーネ

年齢: 50〜

概要: 偉いらしい



●女性 

名前:イル・ヤヲーネ

年齢:20〜

概要:もしかしていいとこのお嬢様



名前:ネイ

年齢:?

概要:でっけえ白猫

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土倉(♂): 

オル(♂): 

イル(♀): 

ネイ(♀):

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本文





土倉「なあ、俺はどうしたらいいんだ?」


イル「余計な事は言わない、敵意を見せない、それだけよ」


土倉「要は大人しくしとけばいいんだな」


イル「そ、物分かりいいじゃない。父上は私よりも疑り深いんだから、ぜっっったいに怪しい行動は慎んでよね!」


土倉「別に怪しい事なんて何もしてないっての……」


ネイ「イル!つちくら、文句言ってる!」


土倉「お、おい!こら!告げ口するんじゃない!」


イル「なあに、ネイ。土倉にいじめられたの?よーしよし」


ネイ「うーー、違うけどなでなでうれしー!」


イル「ネイはここでいい子しててね。すぐ戻ってくるから」


ネイ「わかった!つちくら、イルをよろしくね!」


土倉「お、おう。任せとけ」


イル「それじゃ行くわよ。ほら、シャキッとして!」


土倉「いってえ!」



オル「イル、話とはなんだね」


イル「はい、父上。『始祖の洞窟』への探索を許可していただきたいのです」


オル「ほお。物見遊山(ものみゆさん)に行くわけでもあるまい」


イル「こちらの男、土倉が『始祖の洞窟』から出てくるのをこの目で見ました」


土倉「ど、ども……」


オル「……イルよ。この場でそのような嘘や冗談を言うたちではないと思っておるが?」


イル「はい。私もくだらない嘘だと。しかし」


オル「つちくら、と申したか」


土倉「うえっ?!え、あ、はい」


オル「その娘、イルはこのアテマト領、領主オル・ヤヲーネの一人娘と知ってたぶらかしたのか?」


土倉「あ、あてまと……?あ、いや、その、たぶらかすも何も、無理やりここに連れてこられたというか」


オル「なんたる愚弄!私を欺くだけでなく、我が娘をまるで横暴な輩かのように語るなど!!」


土倉「欺いてないですし、まるでではなく本当に横暴な娘さんですし……」


イル「なんですって?!」


オル「イル!!『始祖の洞窟』への探索は許可できん!土倉とやらは、こちらで身柄を確保させてもらう」


土倉「え、ええ……」


イル「父上!」


オル「警備兵!ただちにこやつを捕らえろ!」


土倉「い、イル……」


イル「父上!私の話を聞いてください!彼はあの洞窟の」


オル「くどい!!……イル、お前は下がりなさい」


イル「父上……」


土倉「い、いてててそんなに腕曲がらないって!」


イル「……ごめんなさい、土倉」


土倉「大人しくするからいててててて」


イル「わかりました、父上。失礼、しました……」



ネイ「イル!おかえりー!ネイ、いい子にしてたよ!」


イル「……はあ」


ネイ「イル、元気ないね。どーしたのー」


イル「ネイ……ごめんね。土倉が、捕まってしまったの……」


ネイ「えええええ!なんで!なんでなんでなんでー?!」


イル「もう少し話を聞いてくれたって……いえ、私も人の事言ってられないわよね」


ネイ「ねえ!なんでなんでなんでー?!」


イル「よしよし……せっかく、仲良くなっていたのに……ごめんね」


ネイ「えー!なんでー!わかんないけど、じゃあさがしてくる!」


イル「ネイ?ちょっと、どこに行くのよ!」


ネイ「イルは待ってて!ネイがつちくら、探してきてあげる!」



土倉「はあ……なんなんだよ、あのおっさん……」


ネイ「つちくら!みーっけ!」


土倉「おわぁ?!」


ネイ「どうしてそんな汚いお部屋でかくれんぼしてるの?」


土倉「いや別に好きでいるわけじゃ」


ネイ「イルがしょんぼりしてたよ!早くもどろ!」


土倉「戻るったってなあ……ドアには鍵かかってるし、というかここ1階じゃなさそうだったが?!」


ネイ「ここ?たかーいとこだよ!でもね、ネイはジャンプして届くんだー!」


土倉「ほ、ほーう。そんで、窓枠に爪を引っ掛けてると」


ネイ「そう!ここをバリーン!ってしたらつちくらも出てこられるね!」


土倉「いやいやいやさすがにそれは」


ネイ「せーの!」


土倉「待て待て待て待て!」


イル「土倉!行くわよ!」


土倉「へ?え、あ、ドアが」


ネイ「あ!イル!へへーん、ネイが先につちくらみつけたもんねー!」


イル「ネイ?!なんで外に……」


土倉「なんかジャンプしたら届くとかなんとか」


イル「全く、お転婆なんだから……」


土倉「飼い主にそっくりだな」


イル「このままここに幽閉しておこうかしら?」


土倉「わ、悪かったって!」


ネイ「2人ともはやくはやくー!」


イル「土倉、行くわよ!」


土倉「お、おい、出口はこっちじゃ」


イル「ネイ!」


ネイ「あいあーい!」


イル「土倉!窓から跳ぶわよ!」


土倉「と、跳ぶ?!」


ネイ「くるりん、ぴょーん!」


土倉「お、おお、窓枠から爪を離して壁を蹴りバック宙……ってうおおおおお?!」


イル「手!離しちゃダメだからね!」


土倉「待て待て待て待てまだ心の準備が!」


ネイ「ネイの背中に、ぴょーん!って乗ってね!」


イル「行くわよ!せーの!!」


土倉「ぎゃぁぁぁあ!!」


ネイ「ぴょーん!!」


土倉「こんな妙な死に方嫌だあああ!!」


イル「うるっさいわね!詠唱できないじゃない!」


土倉「もごっ」


イル「"風の精霊様、力無き我らに、慈悲と安らぎを"」


ネイ「ふひゃひゃ、精霊様くすぐったーい!でもこれであんしーん!」


イル「……はあ……」


土倉「ひいいい落ち……て……ない?」


ネイ「ネイの背中に到着〜!ふんわりどすーん!」


土倉「なんだ……この膜みたいな、羽衣みたいな……ちょっと浮いてるみたいな……なんだこれ」


イル「ネイ、このまま『始祖の洞窟』に向かって!精霊様のお力添えがあるうちに!」


ネイ「はーい!いっくよー!」


土倉「うおおおおお?!」


イル「ちょっと!しっかり掴まりなさい!」


ネイ「あはは!つちくら、落ちそう!」


土倉「はあっ……はあっ……また死にかけたぞ……」


イル「本当にこんな奴が……?」


土倉「なんだよ」


イル「何でもないわ。確かめれば、いいだけの話だもの」


ネイ「どんどんいっくよー!!」


土倉「おわぁぁぁあ寒いいいいい!」


〜完〜



▼あとがき

『陰の者、異世界へ行く。』シリーズ第二弾!ぜひ1話からお楽しみください!


#かげもの#異世界シリーズ